車のカスタムで人気のラバースプレーですが、実際に使ってみたあとに「こんなはずじゃなかった」と後悔する方も少なくありません。
ラバースプレーは、手軽で安価に車の印象を変えられるため、多くのユーザーに選ばれています。
しかし、塗装の剥がれや耐久性の低さに不満を感じるケースもあり、購入前にしっかりとメリットとデメリットを理解しておくことが重要です。
そこで本記事では、ラバースプレーの基礎知識から、メリット・デメリット、そして長持ちさせるための使い方まで丁寧に解説します。
ラバースプレーに関する正しい知識を身につけておけば、失敗や後悔を防ぎ、満足度の高いカスタムが実現できます。
特に「軽自動車にラバースプレーを使いたい」「初めてカスタム塗装に挑戦したい」と考えている方には、ぜひ知っておいてほしい内容です。
ラバースプレーを使う前に、ぜひこの記事を最後までご覧ください。
- ラバースプレーのメリットとデメリットを正しく理解できる
- 失敗しないための塗装方法や下地処理のコツがわかる
- 長持ちさせるためのメンテナンス方法を知ることができる
- 自分に合ったおすすめ製品や使い方を選べるようになる
ラバースプレーのメリット・デメリットを考察

愛車を自分らしくカスタムしたいと考えたとき、手軽に試せる方法として注目されているのが「ラバースプレー」です。
しかし、見た目の変化だけでなく、使い方や性質には注意点もあります。
ここでは、ラバースプレーのメリットとデメリットをわかりやすく解説していきます。
- ラバースプレーとは
- ラバースプレーのメリット
- ラバースプレーのデメリット
- ラバースプレーが溶ける原因
- ラバースプレーは何年くらい持つ?
- ラバースプレーの乾燥時間はどのくらい?
- ラバースプレーは重ね塗りが可能?
ラバースプレーとは
ラバースプレーとは、ゴムのような柔らかい膜を作る塗料の一種です。
スプレー缶に入っており、吹きつけて使うことで塗装面に薄いゴム層を形成します。
特徴的なのは、乾燥後も完全に固まらず柔軟性を保つため、剥がしたいときにはペリッと簡単にめくれる点です。
主に自動車のホイールやエンブレム、ボディの一部などに使われ、純正の塗装を傷つけずにカスタムを楽しめる手段として人気があります。
色や質感も豊富で、初心者でも扱いやすいのが魅力です。
ただし、あくまで一時的な塗装に適しており、長期的な耐久性には限界があることも理解しておきましょう。
ラバースプレーのメリット

ラバースプレーには、他の塗装方法にはない魅力がたくさんあります。
特に「手軽さ」と「元に戻せる安心感」が大きなポイントです。
ここでは、ラバースプレーを使うことで得られる代表的なメリットを詳しく紹介していきます。
塗装を剥がせる
ラバースプレー最大の魅力は、塗装を簡単に剥がせることです。
施工後、気に入らなかった場合でも、ゴムのように膜がめくれて元の状態に戻せます。
専用の剥離剤などを使わず、手で剥がせる手軽さがあり、塗装初心者でも安心してチャレンジできます。
この特徴は、試験的なカスタムや期間限定のデザイン変更にも適しており、失敗を恐れずに楽しめる点が大きな利点です。
車の塗装面を傷つけにくいことから、純正の状態を保ちたい人にも支持されています。
防錆・保護効果がある
ラバースプレーは、塗装面に薄いゴム膜を作り、外部の刺激から守る役割も果たします。
水や湿気を弾く性質があるため、金属パーツに使用すればサビの予防にもつながります。
さらに、飛び石や砂ぼこり、軽度の摩擦から表面を保護してくれるため、長く美しさを保つのに役立ちます。
特にホイールやバンパーなど、ダメージを受けやすい箇所に使うことで、劣化を防ぎやすくなるのもメリットです。
見た目だけでなく、機能面でもしっかり活躍してくれる点は見逃せません。
費用が比較的安価
一般的な車の塗装やラッピングと比べて、ラバースプレーは費用をかなり抑えられます。
DIYで施工できることから、業者に依頼する場合の工賃も不要です。
スプレー缶1本あたりの価格も手ごろで、予算に合わせて必要な量だけ用意すればOK。
特に、初めてカスタムに挑戦する方にとっては、リスクの少ない選択肢となります。
「ちょっと試してみたい」「少しだけ色を変えたい」といったライトなニーズにも柔軟に応えてくれるのがラバースプレーの強みです。
多彩な色や質感が選べる
ラバースプレーは、カラーバリエーションが豊富で、マット・グロス・メタリックなど質感の選択肢も広がっています。
好みに合わせて細かくスタイルを調整できるため、車を自分だけのデザインに仕上げたい人にぴったりです。
純正では選べないようなカラーや質感にも挑戦できるため、カスタムの自由度が一気に広がります。
定番色だけでなく、期間限定カラーや個性派カラーも登場しており、遊び心をくすぐられる点も魅力のひとつです。
個人でも手軽に使える
ラバースプレーは、難しい機材や技術がなくても扱える塗装アイテムです。
スプレー缶を振って吹きつけるだけで、誰でも簡単に施工ができます。
特別な下地処理や乾燥設備が不要なため、ガレージや駐車場でも気軽に作業可能です。
また、スプレーの感覚を掴めば、パーツごとにムラなく仕上げられるようになります。
「塗装=難しい」と感じていた人でも、ラバースプレーならスムーズにスタートできるでしょう。
ラバースプレーのデメリット

ラバースプレーには多くのメリットがありますが、使い方を間違えると後悔することもあります。
とくに「耐久性」や「見た目の仕上がり」には注意が必要です。
ここでは、ラバースプレーのデメリットや注意点をしっかり把握しておきましょう。
耐久性が低い
ラバースプレーは、柔らかく剥がせる性質があるため、強度や耐久性には限界があります。
数か月〜1年ほどで劣化が進み、表面が色あせたり、摩耗してくることもあります。
特に屋外での使用や、紫外線や風雨にさらされやすい場所では、劣化が早まる傾向があります。
そのため、長期間の使用を想定している場合には、こまめなメンテナンスや再塗装が必要になります。
一時的なカスタムとしては優秀ですが、恒久的な仕上げとして使うのには不向きです。
ムラが目立ちやすい
スプレーの吹き方や距離を間違えると、仕上がりにムラができてしまうことがあります。
特に初心者は、塗料が一部に偏ってしまったり、逆に薄すぎて下地が透けてしまったりするケースもあります。
また、光の当たり方によってムラが強調されることもあり、仕上がりの質感に差が出ることも少なくありません。
何度かに分けて薄く重ね塗りする、一定の距離を保ってスプレーするなど、丁寧な作業が必要です。
手軽とはいえ、きれいに仕上げるには多少のコツが求められます。
ひび割れや剥がれのリスク
ラバースプレーは柔軟性がある反面、経年劣化や外部の衝撃でひび割れや剥がれが生じることがあります。
特に厚塗りしすぎた場合、乾燥が不十分なまま使用すると、後からひび割れてくる原因になります。
また、塗装面が油分や汚れでしっかり脱脂されていないと、接着が弱まり、簡単に剥がれてしまうことも。
ちょっとしたキズや摩擦で塗膜が破れることもあるため、長期間持たせたい場合には不向きな部分もあります。
施工前の準備と、乾燥後の扱いには注意が必要です。
摩擦のかかるパーツには不向き
ラバースプレーは摩擦に弱く、触れる頻度の高い部分や、物がよく当たる箇所には不向きです。
例えばドアノブ周辺やサイドミラー、荷物を出し入れするトランク周辺などでは、すぐに剥がれてしまう可能性があります。
また、高速走行時に風圧を受けやすい部分などでも、塗膜がはがれるリスクが高まります。
見た目を変える目的で使うなら、摩擦の少ない場所を選ぶと失敗が減ります。
用途や場所に応じて、使用を慎重に検討することが大切です。
車検や保証に影響が出る可能性
ラバースプレーは基本的に剥がせる塗装ですが、使用場所によっては車検に通らないケースもあります。
たとえばライトやウィンカー、ナンバープレートの周辺を塗装すると、保安基準に違反する恐れがあります。
また、メーカー保証中の車に塗装を施すことで、保証の対象外となってしまう場合もあるため注意が必要です。
一見カンタンなDIYでも、法的なルールや契約内容に影響することがあるので、事前の確認が不可欠です。
安心して楽しむためにも、ルールを守って使うことが重要です。
ラバースプレーが溶ける原因

ラバースプレーは手軽に扱える塗料ですが、適切に使わなければ「溶ける」「ベタつく」といったトラブルが起こることもあります。
仕上がりの美しさや持ちを保つためには、溶ける原因を理解し、避けることが大切です。
ここでは代表的な原因をわかりやすく解説します。
溶剤の影響
ラバースプレーは、基本的に水性またはゴム系の塗料ですが、溶剤との相性に注意が必要です。
特にパーツクリーナーやブレーキクリーナーなどの強力な溶剤がかかると、表面が溶けたり、ベタついたりすることがあります。
洗車や整備の際に、うっかり溶剤が付着すると、せっかくの塗装がダメになってしまう可能性も。
また、重ね塗りする際に、異なる種類の塗料を使用すると化学反応を起こして塗膜が溶けることがあります。
作業前に使う薬品や塗料の種類を確認することがトラブル防止の第一歩です。
下地との相性不良
塗装面となる素材によっては、ラバースプレーがうまく密着せず、浮きや溶けが発生することがあります。
特にシリコン系コーティングやワックスが残っている場合、塗料がはじかれたり、乾燥後に剥がれやすくなる原因になります。
また、表面に油分やホコリが残っている状態でスプレーすると、化学的な結合がうまくいかず、不安定な塗膜となってしまいます。
事前に脱脂や洗浄をしっかり行い、塗装する素材とラバースプレーの相性を確認することが重要です。
適切な下地処理が長持ちする塗装への第一歩です。
厚塗り・乾燥不良による影響
ラバースプレーを一度に厚く塗ってしまうと、表面は乾いて見えても内部が乾燥しきっておらず、柔らかいままになります。
その結果、触ったときにベタついたり、指跡がついたりすることも。
また、厚塗り部分は溶けやすく、簡単に傷ついたり剥がれたりする原因になります。
乾燥が不十分な状態で次の工程に入ると、塗膜の安定性が失われ、全体の仕上がりが悪くなってしまいます。
焦らず、薄く均一に何度も重ね塗りし、しっかり乾かすことが成功のカギです。
直射日光による化学変化
ラバースプレーは紫外線の影響を受けやすく、直射日光に長時間さらされることで変質することがあります。
塗膜が軟化したり、ベタついたり、最悪の場合は溶けてしまうこともあります。
特に夏場の炎天下では、車体の温度が70℃を超えることもあり、塗装面への負荷が大きくなります。
これにより、ラバースプレーの耐久性が著しく低下し、劣化が早まる恐れがあります。
屋外で使用する場合は、なるべく日陰に停める、カーカバーを活用するなどの工夫が必要です。
使用前の下地処理不足
ラバースプレーの施工前に、塗装面の汚れや油分をしっかり取り除いておかないと、塗料がうまく密着せず、後に溶けるような状態になることがあります。
また、表面が滑らかすぎる場合も、塗料が密着しにくく、時間の経過とともに浮きやすくなります。
軽くサンドペーパーで表面を荒らしたり、脱脂剤を使って油分を除去したりすることが仕上がりに直結します。
「とりあえず塗る」ではなく、しっかりとした下地作りが、長持ちするラバースプレー施工には欠かせません。
ラバースプレーは何年くらい持つ?

ラバースプレーの耐用年数は、施工環境や使い方によって大きく変わりますが、一般的には約6か月から1年程度が目安とされています。
屋内保管や使用頻度の低い車であれば、1年以上きれいな状態を保てることもあります。
しかし、屋外に停めている車や、頻繁に洗車・運転する場合は、日差しや風雨、摩擦によるダメージを受けやすく、劣化が早まることもあります。
とくに直射日光や寒暖差の激しい環境では、塗膜の柔軟性が失われ、剥がれやすくなることも。
ラバースプレーは半永久的な塗装ではなく、あくまで一時的なカスタム向けの塗料です。
長くきれいに保ちたいなら、定期的に状態を確認し、必要に応じて再塗装や補修を行うと安心です。
ラバースプレーの乾燥時間はどのくらい?

ラバースプレーの乾燥時間は、気温や湿度、塗装の厚さによって多少前後しますが、目安として「触っても大丈夫な状態」になるまでに30分〜1時間ほどかかります。
ただし、完全に乾燥して塗膜が安定するまでには、最低でも24時間は見ておくのが理想です。
厚塗りした場合や、気温が低い日などはさらに時間がかかることがあります。
乾燥が不十分なまま触ったり走行したりすると、ムラになったり剥がれやすくなったりする原因に。
施工後はなるべく触らず、風通しのよい日陰でしっかり乾かすのがポイントです。
完全乾燥を待つことが、きれいで長持ちする塗装につながります。
ラバースプレーは重ね塗りが可能?

ラバースプレーは重ね塗りが可能で、むしろ仕上がりを美しく保つためには「重ね塗り」が推奨されています。
1回で厚く塗ろうとすると、乾燥不良やムラが起こりやすくなり、ベタついたりひび割れたりする原因になります。
そのため、薄く均一に何度も塗り重ねていくのが基本的なやり方です。
1回吹き付けたら5〜10分ほど乾かしてから、次の層を重ねるときれいに仕上がります。
目安としては、3〜5回程度の重ね塗りが効果的です。
こうすることで塗膜の厚さが安定し、剥がれにくくなり、発色やツヤもより美しくなります。
時間をかけて丁寧に仕上げることが、満足のいく塗装につながります。
ラバースプレーのデメリットを覆す使い方

ラバースプレーには「耐久性が弱い」「ムラになりやすい」といったデメリットもありますが、使い方次第でそれらを補うことが可能です。
特に目的に合った使い方をすれば、短所よりもメリットのほうが勝ることもあります。
この章では、ラバースプレーがどんな人に向いているか、どんな場面で最も活躍するのかを紹介していきます。
- ラバースプレーが向いている人
- 車におすすめのラバースプレー5選
- ラバースプレーの仕上げをクリアにするコツ
- ラバースプレーで剥がれにくくする方法
- 車の塗装でおすすめのラバースプレーの色は?
- ラバースプレーはホームセンターに売ってる?
- 100均のラバースプレーは使わないほうが良い?
- ラバースプレーでホイール塗装した体験談
ラバースプレーが向いている人
ラバースプレーは「気軽に試せて剥がせる」という独自の特性を持っています。
そのため、塗装に慣れていない人や、失敗を避けたい人にとって非常に使いやすい塗料です。
以下に紹介するタイプの人には、特におすすめできます。
手軽に車のカスタムを楽しみたい人
ラバースプレーは、塗って剥がせるという特性から、車のカスタムを気軽に楽しみたい人にぴったりです。
通常の塗装と違い、失敗しても簡単にやり直せるため、大胆なデザインにも挑戦しやすいのが魅力。
色の変更だけでなく、ツヤあり・マットなど質感も変えられるので、気分に合わせたスタイルチェンジが可能です。
季節ごとに色を変えるといった遊び心のある使い方もできるため、「カスタムの楽しさ」を手軽に味わいたい方におすすめです。
試験的に塗装を行いたい人
本格的な塗装をする前に、「仕上がりの雰囲気を確かめたい」という人にもラバースプレーは最適です。
実際の車体に吹き付けてみて、色の印象や質感、周囲とのバランスを確認できます。
失敗しても剥がせるため、リスクを最小限に抑えて塗装プランを検討できるのが大きなメリットです。
「まずは試してみたい」「家族に相談して決めたい」といった慎重派にもぴったりの選択肢です。
コストを抑えてカスタムしたい人
ラバースプレーは、一般的な塗装と比べてコストをかなり抑えられるのが特長です。
業者に依頼する場合、何万円〜十万円かかることもありますが、ラバースプレーなら1本数千円程度で手に入ります。
塗る範囲にもよりますが、数本で十分カスタムが可能なので、予算を抑えながら見た目を大きく変えたい方にうってつけ。
「お金はあまりかけられないけど、見た目は変えたい」という方の強い味方です。
小さなパーツや箇所に塗りたい人
バンパーの一部やドアハンドル、ホイールキャップなど、小さな部分だけを塗装したいときにもラバースプレーは便利です。
スプレータイプなので細かなパーツにも吹き付けやすく、必要な分だけ使えるため無駄がありません。
一度に車全体を塗る必要がないため、気軽にDIY感覚で始められるのも魅力です。
部分的にアクセントカラーを入れて、自分だけのデザインを作る楽しさも味わえます。
初めて車に塗装をする人
塗装未経験者がいきなり通常の塗料で施工するのはハードルが高いですが、ラバースプレーなら簡単に始められます。
扱い方もシンプルで、缶を振って吹き付けるだけ。失敗しても剥がせるため、心理的なプレッシャーも少なく済みます。
また、ネットや動画でも情報が多く、初めてでも参考にしながら進めやすい点も安心です。
「一度自分で塗ってみたい」と思っている初心者の最初の一歩として最適な塗料です。
車におすすめのラバースプレー5選

ラバースプレーを選ぶ際は、色や質感だけでなく、使いやすさや耐久性も大切なポイントです。
ここでは、軽自動車のカスタムにも適した、おすすめのラバースプレー5製品を紹介します。
AZ ラバーペイント ZEQUE
AZのラバーペイント ZEQUEは、初心者でも扱いやすい人気モデルです。
400mlでホイール1本分をカバーでき、マットやメタリックなど色や質感は31種類から選べます。
マイナス40℃から100℃の温度に耐えられる柔軟性があり、失敗してもきれいに剥がせるのが魅力。
価格も手頃で、コストを抑えたカスタムに最適な1本です。
KURE ラバープロテクタント
KUREのラバープロテクタントは、塗装用というより、ゴムやプラスチックの劣化防止を目的としたケア用品です。
シリコン成分が含まれており、防水・防汚効果に優れています。
エンジンルーム内のホース類や外装パーツの保護など、メンテナンスを重視した使い方に向いています。
車の寿命を延ばしたい方におすすめのスプレーです。
Holts ラバースプレーペリット
Holtsのラバースプレーペリットは、簡単に剥がせるラバー塗料で、マットブラックやグレーなど落ち着いた色合いが揃っています。
乾燥後はしっかりとしたゴム膜を形成し、愛車の印象を気軽に変えたい方にぴったり。
300mlサイズで部分塗装向きですが、品質の高さからリピーターも多い信頼の製品です。
イチネンケミカルズ ラバーチッピング
イチネンケミカルズのラバーチッピングは、独特なザラついたチッピング仕上げが可能なスプレーです。
420mlの大容量で、バンパーやサイドステップなど広範囲の塗装にも対応。
耐久性と密着性が高く、飛び石や擦れ対策にも有効です。
質感を変えて個性を出したい方や、タフな見た目を求める方におすすめです。
石原ケミカル プラスチック&ラバースプレー
石原ケミカルのプラスチック&ラバースプレーは、光沢を抑えた自然な仕上がりが特徴。
ゴムやプラスチック製パーツに適しており、細かい部分の塗装や補修に向いています。
価格も比較的リーズナブルで、初めてラバースプレーを使う方や、小面積のカスタムを考えている方に最適な一本です。
ラバースプレーの仕上げをクリアにするコツ

美しい仕上がりにするには、ちょっとした工夫と丁寧な作業がポイントです。
注意すべき工程を守れば、見た目も耐久性も向上します。
ここでは、プロっぽい仕上がりを目指せる5つのコツを紹介します。
脱脂・洗浄を丁寧に行う
作業の基本は、塗装する面をキレイにすることです。
油分や水垢、ホコリが残っていると塗料は密着できず、ムラや剥がれの原因になります。
まず中性洗剤で汚れを落とし、その後は脱脂剤でしっかり拭き取ります。
タオルやウエスは清潔なものを使用して、ゴミが付かないように注意しましょう。
この一手間が、後の仕上がりを大きく左右します。
表面を軽く研磨する
ツルツルの面には塗料が密着しにくいため、軽く研磨して凹凸を作るのが効果的です。
耐水ペーパー(400〜600番程度)を使い、軽くこすってから水拭きで粉を洗い流します。
これにより塗料がよくくっつき、剥がれにくくなります。
エッジ部分や段差のある箇所にも丁寧に研磨することで、仕上がりの均一感が増します。
スプレーは一定距離で吹く
スプレー缶のノズルから表面へは、常に20〜30cm程度の距離を保つとよいでしょう。
近すぎると塗料が厚く付き、滴りやムラが発生しやすくなります。
逆に遠すぎると粒が粗く、ザラついた仕上がりになります。
スプレーは動きを止めず、一定の速さで左右に吹き付けるとムラが出にくくなります。
薄く何度も重ね塗りする
一度に厚く塗るのではなく、薄く重ねるのが美しく仕上げるコツです。
目安として、1回のスプレーは軽く色が乗る程度にし、5分前後で乾かしてから重ね塗りします。
これを3~5回繰り返すことで、ムラのない均一な塗膜ができます。
厚みも安定し、剥がれにくくなるので、見た目と耐久性の両面で効果があります。
しっかり乾燥させる
施工後、表面が乾いていても内部が完全に乾いていない場合があります。
完全乾燥には、最低でも24時間、できれば48時間ほどは時間を置くのが理想です。
乾燥中は触らず、直射日光を避けた日陰で風通しの良い場所に置くのがおすすめです。
ここをしっかり守ることで、ムラやひび割れ、ベタつきのリスクを減らせます。
ラバースプレーで剥がれにくくする方法

ラバースプレーは手軽さが魅力ですが、少しの油断で剥がれやすくなってしまうことも。
正しく使えば、より長く、美しい状態を保つことができます。
ここでは、塗装をしっかりキープするための5つの工夫を紹介します。
施工後3日間は洗車を控える
ラバースプレーは乾燥後もしばらくの間、定着が不安定な状態です。
表面は乾いて見えても、内部の乾燥が進んでいない場合があります。
施工後72時間ほどは洗車や水濡れを避けて、塗膜がしっかり定着するのを待ちましょう。
焦って触ったり濡らしたりすると、せっかくの塗装が剥がれやすくなってしまいます。
高圧洗浄は塗装部を避ける
ラバースプレーは水圧に弱いため、高圧洗浄機の使用には注意が必要です。
特にノズルを近づけすぎると、塗膜が剥がれてしまう原因になります。
洗車時はラバースプレーを施した箇所を避けるか、水圧を落として優しく洗うようにしましょう。
スポンジで軽く撫でる程度の洗い方がベストです。
定期的に汚れを拭き取る
汚れやホコリが塗膜に付いたままだと、劣化の原因になります。
定期的に柔らかい布で軽く拭き取ってあげることで、塗膜を良好な状態に保てます。
強くこすらず、優しく撫でるように汚れを落としましょう。
ワックスやコーティング剤の使用は避けた方が無難です。
紫外線に長時間さらさない
ラバースプレーは紫外線によって劣化しやすい性質があります。
直射日光の当たる場所に長時間駐車すると、ひび割れや剥がれが起こることがあります。
なるべく屋根付きの駐車場や日陰に停めるようにし、カーカバーを使うのもおすすめです。
紫外線から守ることで、塗装の寿命がぐっと伸びます。
トップコートで仕上げる
仕上げにトップコートを施すことで、ラバースプレーの塗膜をさらに保護できます。
専用のトップコートを使えば、耐水性や耐久性が向上し、剥がれや色あせを抑える効果が期待できます。
スプレー塗装が完全に乾いてから使用することが大切です。
透明タイプなら仕上がりの色味をそのまま活かすことができます。
車の塗装でおすすめのラバースプレーの色は?

車にラバースプレーを使うなら、色選びも楽しみのひとつです。
おすすめの色は、ブラック、マットブラック、ガンメタリックなどの落ち着いたカラーです。
これらはどんな車にも合わせやすく、引き締まった印象に仕上がります。
また、マット系の質感は高級感を演出できるため、初心者にも人気があります。
個性を出したいなら、ブルーやレッド、カモフラ柄などの遊び心ある色も選べます。
ただし、派手な色ほど塗りムラが目立ちやすいため、施工には注意が必要です。
どんな色を選ぶにしても、全体のバランスや車との相性を見ながら選ぶと満足のいく仕上がりになります。
失敗を避けたいなら、まずはホイールなど小さい部分から試すのも良い方法です。
ラバースプレーはホームセンターに売ってる?

ラバースプレーは多くのホームセンターで取り扱いがあります。
カー用品コーナーや塗料売り場を探せば、複数のメーカーの商品が並んでいることが一般的です。
特に人気のあるブラックやマットカラーは常に在庫があることも多く、実物を見ながら選べるのが大きなメリットです。
また、必要なマスキングテープや脱脂剤などもその場で揃えられるため、準備がしやすく便利です。
店舗によって品揃えが異なる場合があるので、事前に在庫を確認するのがおすすめです。
ネット通販と違って、店員に質問できるのもホームセンターの魅力といえます。
100均のラバースプレーは使わないほうが良い?

100円ショップにもラバースプレー風の商品が並んでいることがありますが、基本的には使用をおすすめしません。
その理由は、塗膜の厚みや伸縮性、密着力などが専用品と比べて大きく劣るからです。
車のように風雨や紫外線にさらされる環境では、すぐに剥がれたりひび割れたりするリスクが高くなります。
また、色ムラが出やすく、思ったような仕上がりにならないことも珍しくありません。
一時的なおもちゃの装飾や室内向けなら試す価値もありますが、大切な車の塗装には向いていません。
後悔しないためにも、信頼できるメーカーの製品を選ぶようにしましょう。
ラバースプレーでホイール塗装した体験談

ある日、筆者の友人が車のホイールをラバースプレーで塗装したいと言い出しました。
「飽きたら剥がせるって聞いたし、気軽にやってみたい」と言われ、立ち会うことになったのです。
一緒にホームセンターに行き、マットブラックのラバースプレーを購入。
初めての挑戦でしたが、脱脂やマスキングを丁寧に行い、数回に分けて重ね塗りしました。
乾燥にも十分時間を取り、初心者でもなかなかのクオリティに仕上がったと思います。
驚いたのは仕上がりだけでなく、その後の扱いやすさです。
数ヶ月経ってから「やっぱり別の色にしたい」と言ってペリッと塗装を剥がしていましたが、ホイールに傷は一切なく、元通りに戻せていました。
この時の印象から、ラバースプレーは「気軽に試せて、やり直せる」のが大きな魅力だと実感しました。
挑戦してみたい人にとって、最初の一歩を踏み出しやすいアイテムだと感じます。
ラバースプレーのデメリットを総括
記事のポイントをまとめます。
- ラバースプレーは剥がせるため、一時的な塗装に適している
- 塗装にムラが出やすく、仕上がりにはコツが必要
- 紫外線や溶剤に弱く、耐久性に課題がある
- 防錆やキズ防止などの保護効果が期待できる
- 初心者でも扱いやすく、DIYに向いている
- 下地処理と乾燥を丁寧に行うことで仕上がりが安定する
- 高圧洗浄や直射日光は塗膜劣化の原因になる
- 費用が比較的安く、気軽にカスタムが楽しめる
- ホイールや小物など部分的な塗装に最適
- トップコートや重ね塗りで耐久性が向上する

