マット塗装は、車の外観に高級感や独特の存在感を与える人気のカスタム方法ですが、「思ったより手入れが大変だった」「後悔している」といった声も少なくありません。
マット塗装を検討している方の多くが、「洗車が大変そう」「本当に自分に向いているのか不安」と感じています。
特に、普段の手入れや耐久性、売却時の価値などについて知っておきたいという方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、マット塗装のメリット・デメリットを客観的に解説し、実際に後悔した人の声やその原因、対策方法についても深堀りしてます。
特に、高級感のある車に仕上げたいと考えている30代の男性や、洗車や手入れに不安を感じている方にとって有益な内容です。
ぜひ最後までご覧いただき、マット塗装を後悔なく楽しむための正しい知識を身につけてください。
- マット塗装のメリットとデメリットを正確に理解できる
- 後悔しないための対策と判断基準がわかる
- 手入れや管理の現実的な方法を知ることができる
- 自分にマット塗装が本当に向いているか判断できる
車のマット塗装は後悔するのか考察

愛車にマット塗装を検討する人が増えていますが、実際に施してみて後悔する人も少なくありません。
ここでは、マット塗装のメリットとデメリットを整理し、本当に自分に合った選択なのかを見極めるヒントをお伝えします。
- マット塗装のメリット
- マット塗装のデメリット
- マット塗装で後悔した人の声
- 車のマット塗装はなぜ汚れやすい?
- マット塗装車は青空駐車できない?
- マット塗装とラッピングはどちらが安い?
マット塗装のメリット

マット塗装には、見た目の美しさだけでなく、個性を際立たせる魅力が詰まっています。
まずは、その主なメリットについて詳しく見ていきましょう。
高級感のある見た目
マット塗装最大の魅力は、何といってもその「高級感のある見た目」です。
通常の光沢塗装とは異なり、光を鈍く反射することで、しっとりとした深みのある質感を演出します。
このマットな質感が、車全体に落ち着いた大人の雰囲気を与え、上品さを際立たせます。
高級車のような印象に仕上がるため、ワンランク上の存在感を求める方にはぴったりです。
個性・存在感が際立つ
マット塗装は、街中ではあまり見かけないため、ひと目で「特別な車」という印象を与えられます。
他の車と一線を画す独特の質感が、オーナーのこだわりやセンスをアピールする手段にもなります。
特にカスタムを重視する人や、人とは違うスタイルを楽しみたい方には最適な選択です。
見る人に強い印象を残す、圧倒的な存在感を放ちます。
反射を抑えた落ち着いた印象
マット塗装は、表面のツヤを抑えて光の反射をほとんどしないため、非常に落ち着いた雰囲気を持ちます。
派手になりすぎず、シンプルで洗練された印象を与えるため、年齢を重ねたドライバーや落ち着きのあるデザインを好む人にぴったりです。
無駄なきらめきがないぶん、車の形状そのものの美しさがより際立ちます。
ショーやイベント映えに最適
カーショーや展示会などで注目を集めたい場合、マット塗装はとても効果的です。
艶やかな塗装では演出できない独特のインパクトがあり、写真映えや照明映えも抜群。
観る人の視線を集めるため、プロモーション用の車両やイベント仕様のカスタムカーとしても人気があります。
特別な場で存在感を発揮したいなら、マット塗装は間違いない選択です。
特定の高級車ブランドと好相性
マット塗装は、特定の高級車ブランドと非常に相性が良いことで知られています。
たとえばメルセデス・ベンツやBMW、ランボルギーニといった一部のブランドでは、純正でマット仕上げを採用しているモデルもあります。
こうした車種にマット塗装を施すことで、ブランドの持つ世界観や高級感をさらに引き立てることができ、全体としての完成度が高まります。
マット塗装のデメリット

見た目や個性で大きな魅力を放つマット塗装ですが、実は扱いが難しいという側面もあります。
ここでは、マット塗装を選ぶ際に知っておくべき主なデメリットを具体的に紹介します。
洗車機が使えない
マット塗装は表面が繊細なため、一般的な洗車機の使用ができません。
ブラシの摩擦や洗浄剤が塗装面を傷めてしまい、マット特有の質感が失われる恐れがあります。
そのため、洗車は基本的に手洗いが必須になります。
忙しい人や洗車にあまり時間をかけたくない人にとっては、大きな負担となるかもしれません。
また、洗車頻度が少ないと汚れが蓄積しやすく、見た目にも影響が出やすいのが注意点です。
傷や汚れが目立ちやすい
マット塗装は表面が滑らかでないぶん、小さな傷や汚れが目立ちやすいです。
光沢塗装のように、表面の反射で傷を目立たなくすることができないため、一度ついた傷がくっきり見えてしまいます。
また、汚れが落ちにくく、雨ジミや鳥のフンなどの自然による汚れが深刻なダメージになることもあります。
日常的に車を屋外に駐車する場合は、特に気をつける必要があります。
メンテナンスが難しい
マット塗装はとても繊細な仕上げのため、メンテナンスが通常の塗装よりも複雑になります。
市販のワックスやコンパウンドは使用できず、誤った方法でケアをすると質感が変わってしまう恐れがあります。
専用の洗車用品やコーティング剤が必要で、管理に手間と費用がかかることが多いです。
また、汚れやシミを無理に落とそうとして強くこすってしまうと、塗装を傷つけてしまう可能性もあります。
再塗装や修理が高額
マット塗装は一度ダメージを受けると、その部分だけを直すのが難しいです。
質感や色合いを完全に再現するのが困難なため、小さな傷でもパネル全体を再塗装しなければならない場合があります。
その分、修理や再塗装にかかる費用が高くなる傾向があります。
万が一の事故や飛び石などによる損傷が発生すると、予想以上の出費につながる可能性があるため、注意が必要です。
リセールバリューが下がる
マット塗装を施した車は、中古車市場での評価が下がることがあります。
特殊な塗装ゆえに、購入後のメンテナンスが難しいというイメージを持たれやすく、買い手が限られるためです。
また、純正カラーではない場合、査定の際にマイナス評価を受けるケースも珍しくありません。
車の売却を視野に入れている場合は、マット塗装がリセールにどのような影響を与えるかを事前に理解しておくことが重要です。
マット塗装で後悔した人の声

マット塗装に憧れて実際に施したものの、予想以上の手間や出費に直面し、後悔してしまう人も少なくありません。
ここでは、実際にマット塗装を選んだユーザーたちのリアルな声を紹介します。
洗車機を使えなくて困った
最初は手洗いで大切にしようと思っていたけれど、仕事や家庭で忙しくなり、結局こまめに洗車ができなくなってしまったという声があります。
洗車機が使えないため、汚れが溜まっていく一方で、手洗いの時間を取れずストレスになってしまったという人もいます。
また、冬場など寒い季節になると外での手洗いが困難になり、放置せざるを得なくなったという例も見られます。
細かい傷が目立ってしまった
小さな飛び石やドアノブ周りの引っかき傷などが、予想以上に目立つことにショックを受けたという人が多いです。
光沢塗装ならあまり気にならなかった程度のダメージでも、マット塗装だとはっきり見えてしまいます。
日常使いで避けられない軽微な傷でも、車全体の美観に大きく影響してしまい、後悔につながることがあります。
塗装の剥がれや劣化が早い
施工後数年で、特に紫外線の影響を受けやすい屋根やボンネット部分から塗装の劣化が始まったという声があります。
マット塗装はツヤがないぶん、劣化が視覚的にすぐわかってしまい、古びた印象になってしまうのが欠点です。
駐車環境や保管状態によっては、通常の塗装よりも早く剥がれや色あせが進んでしまうケースも見られます。
高額なコーティング費用
マット塗装には専用のコーティングが必要で、その施工費用が非常に高かったという体験談もあります。
安価なコーティングではムラが出たり質感が損なわれたりするため、専門店での高品質な処理が求められます。
結果的に、施工後の維持費が想定より大きくふくらみ、経済的に負担になってしまったという声が多数寄せられています。
売却時に査定額が下がった
車を売却しようとした際、マット塗装であることが理由で査定が大きく下がったという人もいます。
特殊な塗装は再販が難しく、業者によっては「再塗装が必要」と判断され、減額対象となることがあります。
純正カラーではないというだけで、愛車の価値が大幅に評価されなくなることもあるため、注意が必要です。
車のマット塗装はなぜ汚れやすい?

マット塗装が汚れやすい理由は、その独特な塗装表面の性質にあります。
通常の光沢塗装は表面が滑らかで、汚れが付着しても簡単に落とせますが、マット塗装は微細な凹凸があるため、ホコリや油分、虫の死骸などが入り込みやすくなっています。
また、ツヤがないことで汚れやシミが目立ちやすく、一度ついてしまうと落としにくいのも特徴です。
さらに、ワックスや撥水剤などの一般的なケア用品が使用できないため、表面の保護が難しく、汚れが直接付着しやすい状態になります。
鳥のフンや花粉、黄砂といった自然由来の汚れもマット塗装では放置厳禁。
時間が経つと塗装面にシミとして残ってしまう恐れがあります。
このように、マット塗装は美しい見た目を維持するために、こまめで丁寧な洗車と、専用のケアが求められるデリケートな塗装なのです。
マット塗装車は青空駐車できない?

結論から言えば、マット塗装車は青空駐車ができないわけではありませんが、非常に不向きです。
マット塗装は紫外線や雨、鳥のフン、落ち葉などの影響を受けやすく、これらが劣化やシミの原因になります。
特に紫外線は塗装面をじわじわと傷め、色あせや剥がれの原因となるため、長時間の直射日光は避けたいところです。
また、雨による水ジミも発生しやすく、定期的に拭き上げを行わないと美観を損ねてしまいます。
そのため、屋外駐車をする場合は、車体カバーを使ったり、なるべく日陰に停めたりといった配慮が必要です。
ガレージ保管が最も理想的であり、それが難しい場合は、駐車後の汚れチェックやこまめな洗車が欠かせません。
青空駐車は手間とリスクが増えるため、マット塗装を選ぶなら保管環境を十分に検討することが大切です。
マット塗装とラッピングはどちらが安い?

マット塗装とラッピングは、見た目は似ていてもコストやメンテナンス性に大きな違いがあります。
まず費用面では、一般的にラッピングの方が安価です。
マット塗装を専門店で行う場合、車全体の塗装に30万円〜60万円ほどかかるのに対し、ラッピングなら15万円〜40万円程度で施工が可能です。
また、ラッピングは傷んだ場合でも部分的な貼り替えができ、修理費用が抑えやすいのがメリットです。
一方で、ラッピングは耐久性が劣り、日常的な使用で数年での劣化が見られることもあります。
マット塗装は耐久性に優れる反面、修理や再施工のコストが高くつく傾向があります。
見た目の高級感や本物志向を重視するならマット塗装、コストやメンテナンスの手軽さを求めるならラッピングと、用途や予算に応じた選択が必要です。
車のマット塗装で後悔しないための考え方

マット塗装は確かに魅力的ですが、扱い方や維持管理を誤ると後悔することにもつながります。
美しさを長く楽しむためには、事前の知識と心構えが必要です。
この章では、後悔しないために知っておくべきポイントと考え方を解説します。
- マット塗装で後悔しないための対策
- マット塗装が向いている人
- 車のマット塗装をDIYでやる方法
- マット塗装の手入れの仕方
- マット塗装でやってはいけない行為は?
- 車のマット塗装にかかる値段はいくら?
- 車のマット塗装で失敗した友人の話
マット塗装で後悔しないための対策
マット塗装はデリケートな塗装ゆえに、日常的な扱いに注意が必要です。
購入前に知っておきたい対策や意識すべきポイントを理解すれば、後から「こんなはずじゃなかった」と悩むことを避けられます。
ここでは、具体的に取るべき対策を紹介します。
洗車は必ず手洗いにする
マット塗装は洗車機に対応していないため、洗車は必ず手洗いで行う必要があります。
ブラシや強力な洗剤は塗装面を傷つけたり、マット特有の質感を損ねたりするため、柔らかいスポンジや専用シャンプーを使いましょう。
洗車の頻度も重要で、汚れが蓄積すると除去が困難になることがあります。
特に花粉や黄砂、鳥のフンは早めの対応が求められます。
手洗いが面倒だと感じる場合は、マット塗装の選択自体を見直す必要があるかもしれません。
専用のコーティングを施工する
マット塗装には、専用のコーティング剤を使用することが重要です。
通常のワックスや撥水剤は使えず、逆にムラが出たり塗装を傷める原因になります。
プロによる専用コーティングを施せば、汚れが付きにくくなり、洗車やメンテナンスも楽になります。
コーティングの施工費は高めですが、長期的に美観を維持するためには必要な投資です。
定期的なメンテナンスも合わせて行うことで、塗装の寿命を延ばすことができます。
普段使いには向いていないと理解する
マット塗装は、その繊細な性質から、毎日の通勤や買い物といった普段使いには不向きです。
小傷や汚れが目立ちやすく、定期的な手入れが必要なため、気軽に使える車というよりは「手をかける趣味車」として捉えるべきです。
短距離の移動や週末のドライブに限定して使用することで、塗装の劣化や傷を防ぎやすくなります。
使用目的に合っていないと、後々のメンテナンスの負担が精神的にも大きくなるため、ライフスタイルとの相性をよく考えることが大切です。
塗装ではなくラッピングも検討する
マットな見た目を求めるなら、塗装だけでなくラッピングという選択肢もあります。
ラッピングは塗装と比べて施工費用が抑えられ、剥がして元の状態に戻すことも可能です。
さらに、部分的な修復も容易で、メンテナンス費用も低く済みます。
耐久性は塗装に劣るものの、数年ごとに貼り替えることを前提にすれば、気分転換にもなります。
将来的に車を売却する予定がある人や、維持費を抑えたい人にとっては、ラッピングの方が現実的な選択と言えるでしょう。
売却時の影響を知ったうえで選ぶ
マット塗装は特殊なカラーのため、中古市場では評価が下がる傾向があります。
査定時に「再塗装が必要」と判断されることもあり、純正塗装と比べて数十万円単位で減額される可能性もあります。
そのため、将来的に車を手放す可能性があるなら、塗装の色や施工内容を慎重に検討するべきです。
どうしてもマット塗装にしたい場合は、塗り替える前の純正カラーを記録しておいたり、査定前に元の状態に戻せるようにしておくと安心です。
価値の下落を理解したうえで決断することが、後悔を防ぐポイントとなります。
マット塗装が向いている人

マット塗装は誰にでもおすすめできるわけではありません。
見た目のかっこよさだけで選ぶと、日々の扱いに悩んだり、メンテナンスで後悔する可能性があります。
ここでは、どんな人がマット塗装に向いているのかを具体的に紹介します。
車の手入れを丁寧にできる人
マット塗装は非常に繊細で、定期的な手入れが欠かせません。
洗車はもちろん、専用のコーティング剤を使った保護や、汚れをすぐに落とす対応が必要です。
そういった日常のメンテナンスを丁寧に行える人にとっては、マット塗装の維持も苦になりません。
逆に、手入れを面倒に感じる人には向かないため、自分の性格や生活スタイルを考慮することが大切です。
個性的な見た目を重視する人
マット塗装は、一般的なグロス塗装とは違い、光を抑えた独特の質感が魅力です。
そのため、他と差をつけたい、個性を大切にしたいという人にはピッタリの選択肢です。
街中で同じ車種とすれ違っても、マット塗装なら存在感が際立ちます。
デザインやカラーにこだわりがある人にとっては、マット塗装は満足度の高いカスタムになるでしょう。
ショーやイベント車として使う人
カーイベントやモーターショーなどに車を出展する予定がある人にとって、マット塗装は大きな武器になります。
照明の下でも反射を抑え、スタイリッシュな雰囲気を際立たせるため、写真映えや注目度が高くなります。
短期的な使用や見た目重視の用途であれば、メンテナンスの負担も抑えやすく、メリットのほうが大きくなります。
展示や撮影が主な目的なら、マット塗装は非常に効果的なカスタム手段です。
リセールバリューを気にしない人
マット塗装は中古車市場での評価が下がることが多いため、売却価格を気にしない人には向いています。
「長く乗り続ける」「愛車は売らずに楽しむ」といったスタンスの人であれば、価値の下落は大きな問題ではありません。
見た目の満足感や所有欲を優先できるので、納得してマット塗装を選べます。
車の価値よりも、自分のこだわりや満足感を大事にする人には最適な選択です。
洗車や保管環境が整っている人
ガレージがある、屋根付きの駐車場を確保している、などの保管環境が整っている人は、マット塗装の劣化を防ぎやすくなります。
また、自宅で手洗いできるスペースがあると、定期的なメンテナンスも楽になります。
逆に青空駐車や頻繁な長距離移動がある場合は、塗装が早く傷みやすくなるため注意が必要です。
環境面での条件が整っているかどうかも、マット塗装を選ぶうえでの大きな判断材料になります。
車のマット塗装をDIYでやる方法

プロに頼まず自分でマット塗装をしたいと考える方もいます。
DIYなら費用を抑えられる上、自分好みに仕上げられる楽しさもあります。
ただし、失敗すると塗装がムラになったり、剥がれやすくなったりするため、丁寧な作業が不可欠です。
ここでは、マット塗装をDIYで行うための基本的な手順を紹介します。
下地処理をしっかり行う
下地処理は塗装の仕上がりに大きく影響します。
まずは、車体の表面についた汚れや油分をしっかり落とし、ヤスリで表面を滑らかに整えましょう。
古い塗装が剥がれていたり、サビが出ていたりする場合は、必要に応じてパテ埋めやサビ止め処理を行います。
この工程を怠ると、塗料の密着性が悪くなり、せっかくのマット塗装がすぐに劣化してしまいます。
仕上がりを美しく保つためにも、丁寧な下地処理は欠かせません。
マスキングで塗装範囲を分ける
次に、塗装しない部分をしっかり保護するためにマスキングを行います。
ヘッドライトや窓ガラス、エンブレム、タイヤなどには塗料がかからないよう、マスキングテープと新聞紙などでしっかりとカバーします。
この作業が甘いと、意図しない部分に塗料が飛び、後の修正が非常に面倒になります。
また、塗装の境目がきれいに仕上がるように、直線や曲線のライン取りにもこだわることが重要です。
全体の完成度を大きく左右する工程なので、慎重に進めましょう。
プラサフ(プライマー)を吹く
マット塗装の前には、塗料の密着性を高めるために「プラサフ」と呼ばれる下地塗料を吹きます。
この工程は塗膜を均一にし、仕上がりを美しくするうえで非常に重要です。
プラサフはムラにならないよう、一定の距離を保って薄く均等に吹き付けましょう。
乾燥時間は製品により異なるため、説明書をよく確認して完全に乾かしてください。
プラサフがしっかりと固まることで、上から重ねるマット塗料の定着力が高まります。
マット塗装スプレーを丁寧に吹く
マット塗装専用のスプレーを使い、車体に塗料を吹きつけていきます。
一度に厚く塗ろうとせず、数回に分けて重ね塗りするのがコツです。
スプレー缶は車体から20〜30cmほど離し、手を止めずに一定の速度で動かしてムラを防ぎましょう。
垂れたりムラができたりすると、マットの質感が損なわれてしまいます。
焦らず慎重に作業することで、プロ顔負けの仕上がりに近づけます。
しっかり乾燥させて完成
最後は、塗装した車体を十分に乾燥させることが必要です。
乾燥が不十分だと、触ったときに指紋がついたり、塗装がヨレたりしてしまいます。
乾燥時間の目安は気温や湿度によりますが、最低でも24時間は動かさずにおきましょう。
風通しの良い場所に置き、ホコリや虫がつかないよう注意するのもポイントです。
完全に乾けば、DIYによるマット塗装の完成です。丁寧な仕上がりは達成感も大きく、愛車への愛着がさらに増すでしょう。
マット塗装の手入れの仕方

マット塗装はその質感を保つために、通常の塗装よりも繊細なケアが求められます。
間違った方法で手入れをしてしまうと、せっかくのマット感が失われてしまうこともあります。
ここでは、マット塗装車を長く美しく保つために必要な基本の手入れ方法を解説します。
手洗いで優しく洗車する
マット塗装の車は、洗車機の利用を避け、手洗いで優しく洗うのが基本です。
ブラシの摩擦や高圧洗浄によって塗装が削れる恐れがあるため、柔らかいスポンジやマイクロファイバークロスを使って丁寧に洗いましょう。
力を入れすぎず、上から下へと順番に洗うことで、砂やホコリによる擦り傷も防げます。
定期的な手洗いを習慣化することで、マット特有の質感と美しさを長く保つことができます。
専用のカーシャンプーを使う
マット塗装には専用のカーシャンプーを使用するのが理想です。
通常のシャンプーには艶出し成分が含まれていることが多く、マットの質感を損なう原因になることがあります。
専用品は艶を出さず、塗装面を優しく洗浄できるように成分が調整されています。
洗車の際は、シャンプーを泡立ててからスポンジに含ませ、やさしく洗い流すように心がけてください。
正しい洗剤選びが、塗装を守る第一歩です。
水分は拭き取りクロスで拭く
洗車後の水分は、自然乾燥させずに拭き取りクロスでしっかり拭くことが重要です。
水滴をそのままにしておくと、水垢やシミの原因になり、マット塗装の見た目を損ねてしまいます。
拭き取りには吸水性の高いマイクロファイバークロスを使用し、優しく押さえるように水分を吸収しましょう。
乾いたクロスを数枚用意して、濡れた部分と乾いた部分を区別しながら進めると効率的です。
仕上げの丁寧さが、美しさを左右します。
専用のコーティング剤を使う
マット塗装専用のコーティング剤を使用すると、汚れの付着や色あせを防ぐ効果が期待できます。
通常のワックスやコーティングは光沢を出す設計になっており、マットな質感を台無しにしてしまう恐れがあります。
専用品は、塗装の風合いを保ちつつ表面を保護できるよう設計されており、定期的に施工することで塗膜の劣化を防げます。
スプレータイプや液体タイプがあるので、扱いやすいものを選びましょう。
施工後は柔らかい布で均一に伸ばし、自然乾燥させて完了です。
鳥のフンはすぐに除去する
鳥のフンは強い酸性を含んでおり、マット塗装にとって大敵です。
放置してしまうと塗装面を侵食し、シミや変色を引き起こす可能性があります。
見つけたらできるだけ早く、濡らした柔らかい布でやさしく拭き取りましょう。
無理にこすらず、ぬるま湯でふやかしてから拭き取るのがポイントです。
マット塗装は塗膜が薄くデリケートなため、素早い対応が塗装を守る鍵になります。
マット塗装でやってはいけない行為は?

マット塗装を長く美しく保つためには、いくつかの「絶対に避けるべき行為」があります。
まず、最も重要なのは「洗車機の使用」です。
硬いブラシや強い水圧がマット塗装の表面を削ってしまい、質感が台無しになる恐れがあります。
また、通常のワックスや艶出し剤を使うのもNGです。
これらは光沢を出す成分が含まれており、マット特有の落ち着いた印象を損ないます。
さらに、鳥のフンや樹液を長時間放置することも避けましょう。
酸性成分が塗装にダメージを与え、シミや変色の原因になります。
拭き取る際もゴシゴシこするのではなく、濡らした布でやさしく押さえるようにしましょう。
また、高圧洗浄機の近距離使用や、強力な洗浄剤の使用もリスクが高いです。
日常的に注意を払い、適切な方法で手入れを行うことで、後悔のないマット塗装ライフを送ることができます。
車のマット塗装にかかる値段はいくら?

マット塗装の費用は、車種や施工範囲、使用する塗料のグレードによって大きく変動します。
一般的には、車全体をマット塗装する場合、最低でも30万円〜50万円程度が相場です。
高品質な塗料や職人による丁寧な仕上げを求める場合は、80万円以上になることも珍しくありません。
部分的な塗装、たとえばボンネットやルーフのみであれば、10万円前後から施工可能ですが、全体の印象を大きく変えるにはやはり全面塗装が効果的です。
また、マット塗装は施工後の手入れにもコストがかかるため、専用のコーティングや洗車用品を揃える必要があります。
さらに、将来的に再塗装や修理が発生する可能性もあるため、その費用も見込んでおくべきでしょう。
見た目のインパクトは大きいですが、費用面も慎重に検討することが大切です。
車のマット塗装で失敗した友人の話

筆者の友人は、愛車に高級感を持たせたいという強い思いから、思い切ってマット塗装を施しました。
仕上がりはまさに理想通りで、シックで落ち着いた雰囲気があり、誰が見ても「かっこいい」と唸るほどだったそうです。
しかし、時間が経つにつれてその印象は少しずつ変わっていきました。
まず困ったのは、洗車機が使えず、毎回手洗いを強いられることです。
さらに、小さな傷や汚れが目立ちやすく、気をつけていてもすぐに気になるレベルになってしまいました。
特に雨上がりの泥はねや、鳥のフンによるダメージが深刻で、専用のケア用品を使っても完全には防げません。
結局、見た目を維持するための労力と費用が予想以上にかかり、友人は「もう一度やるならラッピングにしておけばよかった」と後悔していました。
この話を聞いて、筆者もマット塗装を検討する際には、見た目だけでなく、日々の管理の現実もしっかり考える必要があると実感しました。
車のマット塗装で後悔の総括
記事のポイントをまとめます。
- マット塗装は高級感と個性を演出できるカスタム方法
- 一般的な洗車機が使えず、手洗いが必須になる
- 傷や汚れが目立ちやすく、日常の管理が難しい
- メンテナンス費用や専用コーティングが高額になる
- 再塗装や修理が難しく、費用もかさみやすい
- 青空駐車や屋外保管には不向きな塗装仕上げ
- 売却時にリセールバリューが下がる可能性がある
- ラッピングとの比較で、施工費やメンテに差がある
- 手入れに自信がある人には向いている塗装方式
- 後悔を避けるには事前に正しい知識を持つことが重要

